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刺繍のオリジナルデザイン

2025/02/26

刺繍デザインを自分で描く

オリジナル刺繍図案

刺繍のデザインを書きましょう。と急に言われても「無理無理〜!!」という方が大半かとは思いますが、私は最初から自分のデザインで刺繍をしています。
と言っても、もちろん初めの方は「何か」を参考にしながら書いていましたが、そのまま見本と同じように刺すというのが苦手な性分。ちょっとアレンジを加えていくうちに、見本とはかけ離れたものになり、そのうち、そもそも最初から自分で考えように至りました。

刺繍を仕事にしたい方はこの「オリジナル」という部分は必須になってきます

オリジナルの刺繍図案を描くメリット

独自性 
自分だけの作品を作ることができ他の人と差別化できます
表現の自由
自分のアイデアや感性を正確に表現できます
カスタマイズ性
特定のサイズや目的に合わせて調整できます
新鮮さ
市販されていない新しいデザインに挑戦できます
商業的可能性
自分のデザインを販売したり注文制作することができます

満足感
最初から最後まで自分でデザインした作品を完成させる喜びがあります

 

オリジナルの刺繍図案を描くデメリット

時間がかかる
デザインの構想から図案化まで時間を要します
技術的な知識が必要
刺繍の特性を理解していないと実現困難なデザインになることがあります
試行錯誤の過程
最初のデザインがうまくいかず、途中で変更や中止になることも多いです
挫折感のリスク
思い描いたイメージと実際の仕上がりが異なる場合があります

オリジナル図案は創造性を発揮できる反面、時間と労力を要するので、取り組む前に自分のできること。目的に合っているか。事前に検討するといいでしょう。​​
デメリットはもちろんありますが、いくつか作って経験を積むことで時間も短縮していきますし、図案と出来上がりの差も埋まってきます。
試して、失敗して、直して。その試行錯誤の過程は大変ですが、それがあるからこそ、レベルも上がっていくものと思います。

何から構想していくか

刺繍デザインはどこから考える?

ただ刺繍を刺したい。刺繍が刺してある作品を作りたい

レッスンをしていると
①ひたすら刺繍技術を上達させたい生徒さん
②刺繍が入った作品、たとえばカバンや洋服を作りたい!刺繍後の仕立てまで考えている生徒さん
この2パターンいらっしゃいます。

②が目標だけど、とりあえず今は①という方も多いかな。
 

刺繍技術の上達が目標

まずは基本ステッチを学び、どのステッチを使ったデザインを作りたいか考えましょう
その中で、今できること8割、新しく挑戦したい技術を2割入れてみると今よりステップアップに繋がるはず!
まずは5~7cm四方くらいのサイズで書いてみるとチャレンジしやすいでしょう。
そして図案と完成の違いが出る理由の多くは、ステッチの幅(太さ)高さを理解していない。
同じ2本どりでもアウトラインとチェーンステッチでは幅も高さも違いますよね。そこをしっかりイメージできるか。その経験を積んでいくことが必要かと思います。

(この辺りはレッスン中に図案を見せてもらえると、不自然さが出てきそうな箇所は私が指摘し、訂正できるでしょう)

 

仕立てありきの刺繍をしたいかた

作りたいものに合うサイズ、色でデザインを考える。
この時「余白」も考えることをお忘れなく。
刺繍を際立たせるために「余白」はとっても大切にしているデザインの要素の一つ。(余白のお話はまた今度♫)

色は布に馴染ませたいのか、刺繍を目立たせたいのか。
持ち歩くものなら、刺繍の丈夫さも大事。あまり繊細な線ばかりでは痛むのも早いです。
飾るものなら、近くで見る、遠くで見る。図案を書いた後、距離感も色々変えて図案をチェックしてみましょう

 

刺繍図案を描く道具

デジタルかアナログか

刺繍図案を描く際、私は今はiPadのProcreateというアプリを使用して書いています。ですがiPadを手にする前は鉛筆と方眼紙を使い描いていました。今でもたまに鉛筆で書きたいなと思い描くことがありますよ。

下の動画で刺繍図案を考えている時の悩んでいる様子がわかると思います。書いて書いて、何度も書いて整えていきます。まずはラフ画を描いて、ピンとする形ができたらそこに幅や装飾などを加えて作り上げます。

デジタルというと簡単に思われるのですが、基本はアナログ。線を描くことにまず慣れるという点では鉛筆書きもApple pencilも同じ。むしろApplepecilの方がコツを掴むのに時間がかかるでしょう。

ただし、コツを掴んで、便利な機能を覚えて使いこなすことができてきたらデジタルの方が早い場合もあります

デジタル 対 アナログ

線の綺麗さ
太い線も細い線もデジタルでは綺麗に書けます。直線は定規なしで真っ直ぐに!ただし、練習が必要です特にカーブは思っていたようになるには、徹底的に練習が必要。筆圧も安定するまでは太さの差を出すのも難しいかもしれません
練習する時間が取れる方はデジタル。ちょっと書きたいくらいの方はアナログでOK 
訂正のしやすさ
デジタルの圧勝です!!なんといっても消しかすが出ないがいい!
・線の訂正
ちょっと曲がっちゃった、なんて時もProcreateならワンアクションで元に戻せます。
・サイズの訂正
もう少し小さく。そんな大きさの変更はデジタル最高!アナログだともう一回書き直しか、コピーで大きさを変える必要がありますが、デジタルなら何度でも微調整も簡単です

 
対称に描く
デジタルの圧勝です!!
王冠の図案など左右対称のものは面白いくらい簡単にデジタルで描けます。紙に書いていた時はトレーシングペーパーを使用して半分ずつ描いてなぞっていました。
 
保管、保存、シェア
こちらもデジタルの圧勝!!描いた紙を保管しておくには場所の確保が必須。たくさんデザインを描く人ならどんどん紙が増えてしまいます。また、鉛筆がきの紙で手が汚れるだけでなく、他の紙も汚れるし、刺繍したい布が汚れてしまったら大変。デジタルならその心配はありません
ProcreateではJPEG、PING、PDFなどさまざまな保存形式にも対応してあり、メール送信や印刷も思いのまま。生徒さんやクライアントさんに図案を送るのも簡単にできます。自動保存されているのも嬉しいところ。

 
複製
デジタルなら似たデザイン、同じシリーズとして、同じサイズで書きたいときなどもワンアクションで、正確に複製が可能です
アナログだとコピー機使用して複製です

 
初期投資
iPadだけでなく、ケース、ペン、フィルム、そしてアプリも購入しなければいけないのでデジタルの初期投資は10万円前後は必要です。アナログなら家にある鉛筆、消しゴム、定規、紙でOK
 
目の負担
長時間の画面を見ながらの作業はかなり目が疲れるでしょう。アナログの方が目に優しいです。

 
を描く場所
どちらもどこでも描くことができます、ただiPadは重い!そして充電が充分にあるかが大事です。


 
どちらの方法もメリットデメリットありますので、それぞれの特性を理解して自分の目的や好みに合わせて選びましょう。
また、アナログで書いて、デジタルで清書するのように組み合わせて描くのも効果的です

iPad Paint Lesson
「Digital Canvas Lab」

ipad アプリ「procreate」と Apple pencilを使ったお絵描きレッスンを開催しています


「Digital Canvas Lab」デジキャンラボではアンティーク調のイラストなどを描きながら便利な操作を学びます。

正確で綺麗な線が大事な刺繍図案を描くには、まずは慣れることが大事。最初から刺繍図案を描くのではなく、お絵描きをしながらさまざまな機能を覚えて便利に使っていきましょう!


対面のレッスンと、3月からZOOMレッスンも再開します 

iPad Paint lesson


「Digital Canvas Lab」
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刺繍 
デジタルお絵描き

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