シュバルム刺しゅうの技法とオリジナルデザイン
2025/06/25
ドイツ伝統の白糸刺繍|シュバルム刺繍
【無料】シュバルム刺繍動画講座
白糸刺繍の世界には長い歴史を持つ美しい刺繍の技法がたくさんあります。今日はドイツ生まれのシュバルム刺繍について、作家としての私なりの視点で綴ります
シュバルム刺繍とは
シュバルム刺繍(Schwalm embroidery)は、ドイツのヘッセン州シュバルム地方で18世紀から受け継がれている伝統的な白糸刺繍技法です。白い麻布に白い糸だけで施される繊細で優雅な装飾として、世界中の刺繍愛好家から深く愛され続けています。
シュバルム刺繍の歴史と特徴
美しい刺繍は、シュバルム地方の女性たちが結婚の持参品として白いリネンに刺繍を施したことから始まったと言われています。
主な特徴
・白い麻布に白い糸で刺繍する「白糸刺繍」の代表格
・幾何学模様と植物モチーフの美しい組み合わせ
・糸を抜いて作るレース模様の技法
白い糸だけで表現される世界には、色糸では決して出せない上品さと洗練された美しさがあります。糸の艶や光の当たり方によって表情が変わる繊細な美しさも、この技法ならではの魅力です。
主な特徴
・白い麻布に白い糸で刺繍する「白糸刺繍」の代表格
・幾何学模様と植物モチーフの美しい組み合わせ
・糸を抜いて作るレース模様の技法
白い糸だけで表現される世界には、色糸では決して出せない上品さと洗練された美しさがあります。糸の艶や光の当たり方によって表情が変わる繊細な美しさも、この技法ならではの魅力です。
シュバルム刺繍で作れたのは、テーブルクロス、ナプキン、枕カバーなど、日常生活で実際に使えるアイテムです。受け継がれた現代では実用品でありながら芸術品としての価値も持つ刺繍となっています。
刺繍作家として感じるシュバルム刺繍への想い
糸を切って抜き、残った糸をかがって模様を作る技法は、私にとって心から楽しめる技法の一つです。
レッスンでやって欲しいと、これまで何度かリクエストをいただくことが何度かありましたが、「うん」とはいえず。
というのも「シュバルム刺繍」として教えることには躊躇していた理由があるのです
レッスンでやって欲しいと、これまで何度かリクエストをいただくことが何度かありましたが、「うん」とはいえず。
というのも「シュバルム刺繍」として教えることには躊躇していた理由があるのです
伝統的なシュバルム刺繍の制約
シュバルム刺繍には、長い歴史の中で確立されたルールがあります
モチーフ
チューリップ、ハート、葉、バスケット、鳩、つるの葉、生命の木、果実、星、円、花器など
特に「生命の木」は重要なシンボルで、ハート、花、果実、葉、太陽、鳩などが組み合わされて伝統的なデザインを構成します。ハートは生命の住処と愛のシンボルとして、特に重要な役割を担っています。
技法の決まり
これらのモチーフの輪郭は、コーラルステッチとチェーンステッチで囲むことが伝統的に決められています。
決められたモチーフでルールに従い刺されたものを「シュバルム刺繍」と呼ぶのです。
モチーフ
チューリップ、ハート、葉、バスケット、鳩、つるの葉、生命の木、果実、星、円、花器など
特に「生命の木」は重要なシンボルで、ハート、花、果実、葉、太陽、鳩などが組み合わされて伝統的なデザインを構成します。ハートは生命の住処と愛のシンボルとして、特に重要な役割を担っています。
技法の決まり
これらのモチーフの輪郭は、コーラルステッチとチェーンステッチで囲むことが伝統的に決められています。
決められたモチーフでルールに従い刺されたものを「シュバルム刺繍」と呼ぶのです。
オリジナルデザインへの想い
デザインを重視して作品を作る私にとって、決められたモチーフでは「自分らしさ」を表現することが難しく感じられました。「これは福田彩の作品」だと一目で分かっていただけるような個性を込めることが困難だったのです。
誰が刺しても「シュバルム刺繍」とは一目で分かるけれど、
「誰が刺したか」を判断することが難しい——これが、私がシュバルム刺繍の作品制作を躊躇していた理由でした。
シュバルム刺繍のデザインが好きな人を否定しているわけではございませんので悪しからず
どんな作品を「シュバルム刺繍」というのか気になってきたかな?
私が刺した作品がないので画像を貼れなくて申し訳ないのですが、「シュバルム刺繍」のキーワードでググって画像を見ていただいたらすぐに特徴がわかるはずです。主にハートやチューリップから左右に枝のようなものが出ているデザインです。
誰が刺しても「シュバルム刺繍」とは一目で分かるけれど、
「誰が刺したか」を判断することが難しい——これが、私がシュバルム刺繍の作品制作を躊躇していた理由でした。
シュバルム刺繍のデザインが好きな人を否定しているわけではございませんので悪しからず
どんな作品を「シュバルム刺繍」というのか気になってきたかな?
私が刺した作品がないので画像を貼れなくて申し訳ないのですが、「シュバルム刺繍」のキーワードでググって画像を見ていただいたらすぐに特徴がわかるはずです。主にハートやチューリップから左右に枝のようなものが出ているデザインです。
初心者には高いハードル
また、伝統的なシュバルム刺繍は初心者の方には以下のような難しさがあると考え、レッスン課題として悩むところでした。
①目の粗い専用布に図案を正確に写すこと(多くのデザインが左右対称)
今までのレッスン経験上、これはかなりハードルが高いことは明確です。
左右対称に正確に描けなければ絶対に作品は綺麗に仕上げることはできません。美しく仕上げるために「しつけがけ」をしてから図案を写します。
②コーラルステッチ、チェーンステッチ、サテンステッチ、ボタンホールステッチの習得
シュバルムの枠を刺すステッチをマスターしなければいけない。
③間違いのないよう糸を切って抜く技術
絶対にミスできない緊張感あるレッスンになるでしょう
糸を切ってしまうので数え間違いが許されません。しっかり布目が見れることが必須です。
④かがり模様の習得
ここでやっと!やっと!シュバルム刺繍の楽しいところに到達です!!
このように楽しいかがり模様に辿り着くまでに、多くの習得すべき技術があるので初めて白糸刺繍をする人にとってはかなりハードルが高いと言えるでしょう。
とはいえ、少しでもシュバルム刺繍に触れてみたい!
なんとかしてこの技法にチャレンジしてみたいという気持ちが皆さんの中にもあると思います。
私も同じでしたので、ものすごく分かります!!
そこで難しい部分は取り除いて、みんながやってみたいと思う「シュバルムの技法」部分。そこだけにフィーチャーして多くの人にチャレンジして楽しんでもらう。そんな無料講座を考えました。
①目の粗い専用布に図案を正確に写すこと(多くのデザインが左右対称)
今までのレッスン経験上、これはかなりハードルが高いことは明確です。
左右対称に正確に描けなければ絶対に作品は綺麗に仕上げることはできません。美しく仕上げるために「しつけがけ」をしてから図案を写します。
②コーラルステッチ、チェーンステッチ、サテンステッチ、ボタンホールステッチの習得
シュバルムの枠を刺すステッチをマスターしなければいけない。
③間違いのないよう糸を切って抜く技術
絶対にミスできない緊張感あるレッスンになるでしょう
糸を切ってしまうので数え間違いが許されません。しっかり布目が見れることが必須です。
④かがり模様の習得
ここでやっと!やっと!シュバルム刺繍の楽しいところに到達です!!
このように楽しいかがり模様に辿り着くまでに、多くの習得すべき技術があるので初めて白糸刺繍をする人にとってはかなりハードルが高いと言えるでしょう。
とはいえ、少しでもシュバルム刺繍に触れてみたい!
なんとかしてこの技法にチャレンジしてみたいという気持ちが皆さんの中にもあると思います。
私も同じでしたので、ものすごく分かります!!
そこで難しい部分は取り除いて、みんながやってみたいと思う「シュバルムの技法」部分。そこだけにフィーチャーして多くの人にチャレンジして楽しんでもらう。そんな無料講座を考えました。
何年間もやりかけのままお蔵入り…
ハーダンガーの枠を作り(左)
規則的に糸を抜き(右)
布をかがってシュバルム刺繍の技法で模様を作る(上)
ハーダンガーとシュバルムを混ぜた、邪道な作品。色もこんなだし…怒られそうですね…
ハーダンガーの枠を作り(左)
規則的に糸を抜き(右)
布をかがってシュバルム刺繍の技法で模様を作る(上)
ハーダンガーとシュバルムを混ぜた、邪道な作品。色もこんなだし…怒られそうですね…
刺繍作家としてのアプローチ
シュバルム刺繍の技法の楽しいところだけいいとこどり!
・専用布の織り糸を切って抜く作業
・残った糸をかがって美しい模様を作り上げる過程
・アジュール刺繍のように糸を引く技法よりも、より多くの隙間ができることで生まれるレース模様の美しさ
そんなことを無料講座で思う存分、感じて欲しい。
・専用布の織り糸を切って抜く作業
・残った糸をかがって美しい模様を作り上げる過程
・アジュール刺繍のように糸を引く技法よりも、より多くの隙間ができることで生まれるレース模様の美しさ
そんなことを無料講座で思う存分、感じて欲しい。
「デザインさえ自由だったら…」という想いから、一つの解決策を見つけました。「シュバルム刺繍」と名乗らなければ、この素晴らしい技法を自由に使えるのではないか、と。
刺繍作家としての選択
シュバルム刺繍の伝統的なデザインによる作品制作は、
その伝統を守ることを使命と感じて、現地や学校で学んでいらっしゃる素晴らしい講師の方々にお任せし、
私はさまざまな技法を活かした自由な刺繍を選択することにしています。
もともと独学で刺繍を始めた私にとって、自由な表現こそが原点です。
レッスンに来てくれている生徒さんの多くも、私のデザインを刺したいということで通ってくださっています。なので「デザインの自由」こそ刺繍ルームのルールです。
その伝統を守ることを使命と感じて、現地や学校で学んでいらっしゃる素晴らしい講師の方々にお任せし、
私はさまざまな技法を活かした自由な刺繍を選択することにしています。
もともと独学で刺繍を始めた私にとって、自由な表現こそが原点です。
レッスンに来てくれている生徒さんの多くも、私のデザインを刺したいということで通ってくださっています。なので「デザインの自由」こそ刺繍ルームのルールです。
刺繍ルームの白糸刺繍作品
これからご紹介する作品は、厳密には「シュバルム刺繍」ではありません。シュバルム刺繍の美しい技法を取り入れた、刺繍ルームの「白糸刺繍作品」です。
無料動画講座で気軽に始める
初めての白糸刺繍
「シュバルム刺繍の技法にチャレンジしてみたい」という方のために、無料動画講座をご用意いたしました。
初心者の方にも安心
• 複雑な図案写しは不要
• すぐに楽しいステッチから始められる構成
• 動画レッスンでわかりやすく解説
糸を抜いて模様を作る面白い技法を、ぜひ動画講座で気軽にお試しください。白糸刺繍の新しい世界、広げましょう!
初心者の方にも安心
• 複雑な図案写しは不要
• すぐに楽しいステッチから始められる構成
• 動画レッスンでわかりやすく解説
糸を抜いて模様を作る面白い技法を、ぜひ動画講座で気軽にお試しください。白糸刺繍の新しい世界、広げましょう!
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刺繍レッスン
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