【 刺繍 上級テクニック】
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上級者向け 
白糸刺繍テクニック

でも楽しめる手軽な刺繍も魅力的ですが、時間と技術を注ぎ込む本格的な刺繍作品には格別の美しさがあります。

上級者向けの技法とは、広範囲を丁寧に埋める繊細な作業や、一針一針の正確さが求められる高度なステッチ、そして完成までに情熱と忍耐を必要とする技術です。

個々の得手不得手はありますが、このサイトでは、細部へのこだわりが作品の価値を高める上質な白糸刺繍のテクニックを上級者向けの刺繍としてご紹介します。​​

 


 








 
アジュール刺繍
プルドスレッド刺繍
白糸刺繍

Ajour Embroidery
Pulled Thread work
アジュール刺繍、プルドスレッド刺繍

繊細な透け感が魅力的なアジュール刺繍

布目を一つひとつ数えながら針を進める。やがて現れるのは、まるでレースのような美しい透かし模様——これがアジュール刺繍の魅力です。
 

光を通す白糸刺繍の魅力

アジュール刺繍(Ajour Embroidery)という名前は、フランス語の「à jour」(透かし、透明の意)に由来しています。

その名の通り、この刺繍は光を通す透明感こそが最大の特徴。

布地に穴を開けるのではなく、刺繍糸の引く方向や強さを巧みに調整することで、装飾的な透かし模様を生み出していくのです。

織り目のはっきりしたリネンに白い糸を規則的に刺し、糸を引くことで繊細な網目状の装飾が浮かび上がります。
完成した作品は、まるで職人の手によるレースのような美しさ。

 

日常に溶け込む上品な白糸刺繍

アジュール刺繍が施されたテーブルクロスに朝の光が差し込む瞬間、
ナプキンの透かし模様が食卓に繊細な影を落とす様子、
ハンカチの一角で輝く小さな芸術——これらは日常の中に静かに息づく贅沢だと思いませんか?

「カウントステッチ」と呼ばれるこの技法は、布目を正確に数えながら進める必要があり、一見すると上級者だけの特別な技術のように思えます。確かに、正確な糸の計算と繊細な手作業が求められる、決して簡単とは言えない刺繍です。

 

失敗を恐れない安心感のある美しさ

けれど、アジュール刺繍には他の刺繍にはない大きな魅力があるんです!

布の織り糸を切ることなく仕上げられるため、思うようにいかなければ糸をほどいてやり直すことができるのです。
この「やり直しができる」という安心感は、完璧を求める心を少し緩めてくれます。

さらに、下書きなどの面倒な準備も一切不要。
思い立ったその瞬間から、針と糸があれば始められる手軽さも魅力の一つです。


布目を数える静かな時間、糸が形作る透かし模様を見守る穏やかなひととき。
アジュール刺繍は、忙しい日常の中で見つけた小さな贅沢な時間を、より豊かなものに変えてくれるのです。
完成した時の喜びは、透かし模様から差し込む光のように、心を明るく照らしてくれることでしょう。

一緒に美しいアジュール刺繍を楽しみましょう。

刺繍ルームおすすめ

アジュール刺繍 初めての方に適した布

ZWEIGART社 
  25カウントリネン ダブリン
・ジープライネン

もっと繊細さが欲しい方は

・ZWEIGART社 
  32カウントリネン ベルファスト 

アジュール刺繍 おすすめの糸

布に刺繍を馴染ませたい方は
・DMCアブローダー 30番
刺繍に艶が欲しい方は
・DMCコットンパール 12番

刺繍ルームアジュール刺繍

①対面のブリーズコース
②オンラインショップの動画レッスン
2通りの方法で学べます。
100種類のアジュール刺繍レッスン、テキスト付き。
1から順番に楽しみましょう。


 








 






 
ドロンワーク

白糸刺繍

Drawn Thread Work
  ドロンワーク

ライン状の透け感が作品を印象的に! ドロンワーク

ドロンワーク(Drawn Work)とは、布地から特定の糸を抜き取り、残りの糸に刺繍を施して透かし模様を作る伝統的な白糸刺繍の技法です。
布目を数えて刺繍をしていく「カウントステッチ」に分類されます。

 布地の縦糸または横糸(あるいは両方)を切り、抜き取ります。残った糸を束ねたり、装飾的なステッチで固定したりして幾何学的な模様を作り出します。

アジュール刺繍より、糸を抜く分、透け感は多くなりますが、完全に糸を抜くカットワーク(後述で説明)とは異なり、一部の糸を残して模様を作りますので安定して刺繍を刺すことができます。


ドロンワークは時間と忍耐を要する高度な技術で、布地の構造を理解し進めることが大切です。精密に糸をカウントして作業する必要があります。
一針でも間違えると全体のバランスが崩れるため、上級者向けの繊細な刺繍技法とされています。美しい透かし模様は独特の上品さと格調高さを持ち、熟練の技を要する伝統工芸として世界中で尊重されています。​​

特に「ヘムステッチ」と呼ばれるドロンワークの基本ステッチはサテンステッチなどのフランス刺繍、クロスステッチアジュール刺繍などの他の刺繍と組み合わせて縁かがりにも使用されるため習得するべき技術と考えています

刺繍ルームおすすめ

 ドロンワーク 初めてに適した布

ZWEIGART社
  25カウントリネン ダブリン

 

 ドロンワーク刺繍 おすすめの糸

DMCコットンパール12番、8番
かがり模様に合うように、太さの違う糸を使い分けると単調な作品にならずに繊細さも加えることができます。

​​​​​​刺繍ルームのドロンワーク

①対面のブリーズコース
②オンラインショップの動画レッスン
2通りの方法で学べます。
15種類のドロンワークレッスン、テキスト付き。


 








 






 
ハーダンガー刺繍

白糸刺繍

Hardanger Embroidery
  ハーダンガー刺繍

四角形のマジック!サテンステッチの艶と透かし模様が魅力なハーダンガー刺繍

ハーダンガー刺繍(Hardanger Embroidery)は、ノルウェーのハーダンガー地方を起源とする伝統的な白糸刺繍技法です。
布目を数えて刺繍をしていく「カウントステッチ」に分類されます。

平織りの生地に刺繍を施します。 クルーエルステッチ(サテンステッチ)とカットワーク(生地を切り抜く技法)を組み合わせが特徴的でカット後に残った織り糸で透かし模様を作っていきます。

民族衣装の装飾や家庭用リネン(テーブルクロス、ナプキン、枕カバーなど)の装飾に使われてきました。19世紀後半から20世紀にかけて世界的に広まり、現在では多くの刺繍愛好家に親しまれています。

粗い目の布でも作れるので初心者にも取り組みやすい刺繍技法です

刺繍ルームの対面レッスンでもブリーズコースの基礎としてまず初めにハーダンガー刺繍を行います。​​
その後はハーダンガー単体で仕上げることはせず、ハーダンガー刺繍の大胆さとアジュール刺繍の繊細さを織り交ぜて作品に仕上げます。

刺繍ルーム

 ハーダンガー刺繍 初めてに適した布と糸の組み合わせ

・布 コングレス
・糸 コットンパール5番 

 2個目の作品から適した布と糸

・布 ZWEIGART社 リネン 
    ダブリン カシェル ベルファスト

・糸 DMCコットンパール12番、8番
かがり模様に合うように、太さの違う糸を使い分けると単調な作品にならずに繊細さも加えることができます。

Hedebo Embroidery
  ヒーダボー刺繍 へデボ刺繍

エレガントな芸術性の高いカットワーク、ヒーダボー

ヒーダボー刺繍(Hedebo Embroidery)は、デンマークの伝統的な白糸刺繍の一種です。デンマーク語で「ヒーダボー」(Hedebo)とは、コペンハーゲン近郊の地域名に由来しています。

主にリネンのテーブルクロス、枕カバー、ハンカチ、シーツなどの家庭用品や、伝統的な衣装の装飾に使用されて、
18世紀から19世紀にかけて発展し、特に農家の女性たちによって作られていました。

白い布地に白い糸で刺繍を施す精巧なカットワークの技術を要するヒーダボー刺繍は使用する糸の太さや、模様のかがり方、デザインが時代とともに変化し、芸術性も高まっていきました。

現在では、デンマークの重要な文化遺産として認識され、伝統工芸として保存・継承されています。その精緻な技術と美しいデザインは、世界中の刺繍愛好家から高く評価されています。​​

刺繍ルーム

 ヒーダボー刺繍 初めての方におすすめの布と糸の組み合わせ

・布 目の詰まったリネン、またはコットン
・糸 DMCアブローダー30番
ヒーダボーの基本的な縁飾りやカットワークデザインが掲載
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