世界の刺繍

世界を旅する刺繍

刺繍は世界中どの地域にも存在する手芸技法です。それぞれの土地で独自の発展を遂げ、その土地ならではの特徴があるのが興味深いです。あなたの好みの刺繍、やりたい刺繍はどれかな?
contents
 ・ヨーロッパ
 ・アジア

世界を旅する刺繍

ヨーロッパの伝統刺繍 

フランス刺繍

フランス刺繍で刺された天使と王冠と花の刺繍作品
    地域:フランス
  技法分類:自由刺繍
     色使い:多色使い
代表モチーフ:花、植物、小物など多数
    特徴:サテンステッチやアウトラインステッチなど多彩なステッチを使用。絵画的な自由さが特徴

ゴールドワーク

プント・アンティコ

    地域:イタリア
  技法分類:カウントワーク/白糸刺繍
     色使い:白一色
代表モチーフ:幾何学模様、格子、花などのモチーフ
    特徴:布目を数えて刺すヨーロッパ刺繍、白糸刺繍の源流と言われています

レテェチェロ

    地域:イタリア
  技法分類:カットワーク/白糸刺繍
     色使い:白一色
代表モチーフ:幾何学模様。パターン、渦巻き、格子
    特徴:初期のレース技法。布の糸を抜いて格子にし、そこに繊細な刺繍を施していく。ドロンワークの基礎。

アッシジ刺繍

    地域:イタリア
  技法分類:カウントワーク
     色使い:背景色と輪郭線
代表モチーフ:植物、動物、宗教的な図案
    特徴:モチーフをクロスステッチで埋め、ホルベインステッチで輪郭線を描く

ハーダンガー刺繍

    地域:ノルウェー
  技法分類:カットワーク、カウントワーク
     色使い:白一色が多いが多色使いもある
代表モチーフ:幾何学模様
    特徴:縦横の糸をカットし、残った糸をかがり、格子状の透かし模様を作っていく技法

ロココ刺繍

    地域:フランス
  技法分類:自由刺繍、立体刺繍
     色使い:パステルカラーの多色使い
代表モチーフ:バラや葉、優雅な曲線模様
    特徴:18世紀のロココ時代の装飾美の美しさ、華やかさを再現したクラシカルな雰囲気の刺繍

リボン刺繍

    地域:フランス
  技法分類:立体刺繍
     色使い:多色使い
代表モチーフ:バラ、小花、葉など
    特徴:シルクリボンなどを使い、ふんわりと立体感のある花を刺す。エレガントさ、可愛らしさがある作品に仕上がる。

プチポワン

シュヴァルム刺繍

    地域:ドイツ
  技法分類:ホワイトワーク、カウントワーク
     色使い:白一色
代表モチーフ:幾何学模様、植物
    特徴:チェーンステッチ、コーラルステッチで縁取りをし、その中に織り糸を抜いたりかがったりしながら模様を作る。

へデボ、ヒーダボー刺繍

    地域:デンマーク
  技法分類:カットワーク
     色使い:白一色
代表モチーフ:幾何学模様、植物
    特徴:白糸で描く繊細なレース模様。布をカットし、糸を渡して、かがり模様をを作っていく技法

ブティ

    地域:フランス(プロバンス地方)
  技法分類:白糸刺繍、キルティング
     色使い:白一色
代表モチーフ:ハートや唐草模様、植物など
    特徴:綿を詰めて立体感を出す南仏の伝統的な技法。ベビーグッズや婚礼品など、シンプルな美しさの中に豪華さがある。

スモッキング刺繍

クロスステッチ

リュネビル刺繍

    地域:フランス(リュネビル地方)
  技法分類:フック刺繍/オートクチュール刺繍
     色使い:ビーズやスパンコールを使用した多色使い
代表モチーフ:幾何学模様、植物、抽象アートなど多数
    特徴:高級メゾンがドレスに使う豪華な技法。
       専用のフックがついた針を使いビースやスパンコールを一針ずつ刺す本格派向け刺繍

カロチャ刺繍

    地域:ハンガリー
  技法分類:自由刺繍
     色使い:カラフル
代表モチーフ:花
    特徴:民族衣装に多く使われる鮮やかな花の刺繍。バラやチューリップをサテンステッチで仕上げる。

アジアの伝統刺繍 

スザニ刺繍

    地域:ウズベキスタン
  技法分類:主にチェーンステッチ
     色使い:多色
代表モチーフ:太陽、植物、果実
    特徴:婚礼や祭礼用。家族で作り上げる大作。モチーフには意味がある。かぎ針を使用する。

刺し子

    地域:日本
  技法分類:補強のための刺繍
     色使い:藍地に白が基本だが、多色使いも多い
代表モチーフ:幾何学模様
    特徴:防寒、補強のために行われていた日本の伝統刺繍。現代では装飾として人気
続く