【刺繍の種類】基本の3ステッチをご紹介

【刺繍の種類】基本の3ステッチをご紹介

刺繍の刺し方の種類の中でも初心者向け基本ステッチを解説!

刺繍は、針と糸を使って布に模様や絵を描く、古くから親しまれてきた伝統的な手芸です。一針一針縫い進めることで生まれる繊細な表現は、既製品にはない温かみと個性を引き出します。近年は、手軽に始められるキットや、SNSを通じて刺繍を楽しむ方が増え、再び注目を集めています。
刺繍を始めるにあたって、まず覚えておきたいのが基本のステッチです。基本のステッチをマスターすることで、表現の幅が大きく広がります。
こちらは、さまざまな刺繍作品に活用できる、基本のステッチの中から「バックステッチ」「サテンステッチ」「チェーンステッチ」の3種類を厳選してご紹介します。それぞれのステッチの特徴や刺し方、そして作品例を通して、刺繍の基本を学び、その魅力に触れていきましょう。

基本的な縫い方の種類1:バックステッチの詳細と刺し方のコツ

バックステッチは、刺繍で線を描く際に頻繁に用いられるステッチで、刺し方は、名前のとおり「戻る」ように針を刺していくのがポイントです。
針を刺した点から少し戻って布に針を入れ、そこからまた少し離れた場所に針を出す、という動作を繰り返します。この縫い方により、糸が連続的につながるため、美しいラインが生まれます。糸が連続した一本の線のように見えるため、カジュアルな直線や細い輪郭線を表現する際に用いられます。また、曲線も綺麗に表現できるため、イラストのアウトラインなどにも活用できます。

バックステッチのコツは、糸の張りを均一に保つことです。糸を緩めすぎると線がぼやけてしまい、逆に締めすぎると布が歪んでしまう可能性があります。適度な張力を維持しながら、丁寧に針を進めることで、美しい仕上がりが得られます。
慣れないうちは、練習用の布で線の練習をすると良いでしょう。直線だけでなく、曲線や角の練習もすることで、さまざまな図案に対応できるようになります。

基本的な縫い方の種類2:サテンステッチの技法と美しく仕上げるコツ

基本的な縫い方の種類2:サテンステッチの技法と美しく仕上げるコツ
サテンステッチは、針を布に垂直に刺し、糸を平行に並べて面を埋めていくステッチです。刺繍の中でも特に艶やかで美しい面を表現できるのが大きな特徴。ステッチの幅や長さを変えることで、花びらや葉っぱ、リボンなどさまざまな形を表現できます。また、複数の色を組み合わせることでグラデーションを表現したり、糸の太さを変えたりすることで立体感を出すことも可能です。
サテンステッチを美しく仕上げるには、以下の点に注意しましょう。
・糸の引き加減:糸を均一な強さで引き、ゆるすぎたりきつすぎたりしないようにする
・ステッチの向き:ステッチの向きを揃えることで、より美しい仕上がりに
・糸の始末:糸の始末を丁寧に行うことで、作品全体の完成度が高まる
・布地の選択:刺しやすいように、ある程度硬さのある布地を選ぶ
サテンステッチは、単独で用いるだけでなく、他のステッチと組み合わせることで、より複雑で繊細な表現も可能です。例えば、アウトラインステッチで輪郭を描き、内側をサテンステッチで埋めることで、より立体的な表現ができます。また、フレンチノットステッチと組み合わせることで、花の中心にアクセントを加えることもできます。さまざまなステッチと組み合わせて、自分だけのオリジナル作品を創作してみましょう。

基本的な縫い方の種類3:チェーンステッチの詳細と手順

チェーンステッチは、その名のとおり、鎖のように連なったステッチです。鎖の輪のように見える模様が特徴的で、刺繍糸で連続して輪を作ることで鎖状の模様を作り出していきます。直線、曲線はもちろん、面を埋めるときにも向いているステッチ。一見複雑そうに見えますが、基本的な手順を理解すれば、初心者の方でも比較的簡単に習得できます。

・ステップ1:布に針を刺し、一度糸を引き抜く
・ステップ2:針を最初の刺し穴のすぐ近くに再び刺し込む
・ステップ3:針を最初の刺し穴から出し、糸をループ状にする
・ステップ4:ループの中に針を通して引き抜くことで、鎖の輪のような模様が完成
・ステップ5:この作業を繰り返すことで、連続したチェーンステッチを作ることができる
  鎖状の模様は、他のステッチとは異なる独特の表現を生み出します。そのため、デザインの縁取りや、特定のモチーフを強調したい場合に効果的です。また、チェーンステッチは曲線やカーブも綺麗に描くことができるため、図案に沿って自由に刺繍を進めることができます。

チェーンステッチは、比較的太い線で表現できるので、少ないステッチ数で模様を埋めたい場合にも便利です。また、糸の色を変えたり、複数色の糸を撚り合わせて使ったりすることで、さらに表現の幅を広げることができます。 

基本ステッチの組み合わせ例

基本ステッチの組み合わせ例
刺繍の魅力は、複数のステッチを組み合わせることで、より繊細で複雑な表現を可能にする点にあります。ここでは、バックステッチ、サテンステッチ、チェーンステッチを組み合わせた作品例を挙げ、それぞれのステッチの活用方法を解説します。

例えば、花をモチーフにした刺繍を考えてみましょう。

バックステッチ/使用箇所:花の輪郭線、葉脈、茎

輪郭のはっきりしたラインで、モチーフの形を表現します。

サテンステッチ/使用箇所:花びら、葉

面を埋めることで、花びらや葉の色の濃淡、立体感を表現できます。

チェーンステッチ/使用箇所:花の中心部、葉の縁取り

バックステッチとは異なる質感のラインで、作品にアクセントを加えることができます。

このように、それぞれのステッチの特徴を理解し、組み合わせることで、より生き生きとした花を表現できます。

また、図形や文字を刺繍する場合にも、ステッチの組み合わせが有効です。例えば、四角形にアルファベットの「A」を刺繍する場合を考えてみましょう。

バックステッチ/使用箇所:四角形の輪郭線、文字の輪郭線

図形や文字の形をくっきりと表現します。

サテンステッチ/使用箇所:文字

文字に色や模様を付けて、デザイン性を高めます。

チェーンステッチ/使用箇所:文字の縁取り

文字を強調し、立体感を与えます。

このように、複数のステッチを組み合わせることで、シンプルな図形や文字にも、さまざまなバリエーションを加えることができます。

刺繍は、ステッチの種類によって表現の幅が大きく広がります。今回紹介した組み合わせ例以外にも、さまざまなステッチを組み合わせて、自分だけのオリジナル作品を制作してみましょう。

刺繍を楽しむためには基本から始めることが大切!

刺繍は、小物から洋服まで幅広く活用できる素敵な趣味です。オリジナル作品を制作したり、既製品に手を加えたりすることで、世界に一つだけのアイテムを生み出すことができます。また、自分のペースでコツコツと進められるため、リラックス効果も期待できるでしょう。

刺繍を始めるにあたってまず大切なのは、バックステッチやサテンステッチ、チェーンステッチなどの基本的なステッチをマスターすることです。これらのステッチを組み合わせることで、さまざまな表現が可能になります。最初は上手くいかないこともあるかもしれませんが、練習を重ねることで、次第に思いどおりの刺繍ができるようになるでしょう。焦らず、一つずつステッチを習得していくことが、刺繍を楽しむための近道です。基本のステッチを練習することで、刺繍の世界をより深く楽しむことができるでしょう。ぜひ、刺繍に挑戦して、素敵な作品を生み出してみてください。

福田彩の刺繡教室では、基本の17種類のステッチを学べる動画レッスン集を提供しています。基本のステッチをマスターできるよう、動画でわかりやすく解説していますので、刺繍が初めての方でも安心して始められます。刺繍の基本技術を習得し、美しい作品作りに活かしてください。

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