アジュール刺繍(Ajour Embroidery)は、透かし模様を作り出す白糸刺繍の技法。
布目を数えて刺繍をしていく「カウントステッチ」に分類されます。
フランス語の「à jour」(透かし、透明の意)に由来する名称で、刺繍糸の引く方向や引く強さで装飾的な透かし模様を作ります。
主にリネンやコットンなど織り目のはっきりした布地に施し、繊細で美しい網目状の装飾が特徴で、レース調の仕上がりになります。テーブルクロス、ナプキン、ハンカチなどの装飾に多く用いられます
アジュール刺繍は正確な糸の計算と繊細な手作業が必要とされるため、上級者向けの刺繍技法の一つとされていますが、布の織り糸を切らずに仕上げられるため、「やり直し」でできる点ではチャレンジしやすい刺繍と感じます。また、下書きを書くなどの下準備も不要で気軽にスタートすることができます。